フィギュアをしまいっぱなしにしていたり、そのままディスプレイしていると、思っている以上にホコリが被ってしまったり、知らぬ間に汚れやベタつきが付着してしまいます。
「綺麗に掃除したい!」と思っても、どうやってお手入れをするのが良いのか分からなかったり、繊細な作りのフィギュアを壊してしまわないかと心配になりますよね。
そこで、今回は自宅でも簡単に行えて、しかもフィギュアを傷めないお手入れ方法を紹介します。
普段のお手入れはもちろん、買取前に利用すれば高価買取も狙えます。
ホコリの付着を取り除くお手入れ方法
デスクの上や窓枠、飾り棚などにフィギュアを直接置いておくと、どうしてもホコリがついてしまいますよね。
最初はあまり気にならなくても、時間が経てば経つほどホコリが積もり、特に色の濃い部分から目立ってきます。
フィギュアについたホコリは柔らかい刷毛(ハケ)で払い落とすことで、傷つけず簡単にお手入れが行えます。
絵具用・習字用筆やハケ、化粧筆は100円ショップで売っており、費用をかけずに道具が揃いますので、1本常備してあると便利です。
お手入れの時間を短縮したい時は、パソコンの掃除用などで販売されている「エアダスター」も便利です。
一気にホコリを吹き飛ばせるのでお手入れの手間が省けるだけでなく、細いノズルがついているので細部のホコリ取りにも活躍します。
再付着を防止するTAMIYAのブラシがすごい!
少しお金を出して、良いメンテナンスグッズを持っておきたいという人には、TAMIYAの「モデルクリーニングブラシ(静電気防止タイプ)」が断然オススメです。
このブラシは静電気を取り除く効果があり、払ってもなかなか落とせないホコリを綺麗に除去することが出来ます。
しかも、お手入れの時に静電気を取り除くことで、その後ディスプレイしている間もホコリが付着しにくくなり、綺麗な状態を長く保つことが可能です。
毛足の長いブラシだけでなく、反対側のキャップを外すと小さくて短いブラシも付いているので、細かなお手入れが必要な箇所もこれ1本でホコリが落とせます。
静電気を防ぐなんて、フィギュアにピッタリのブラシね。
フィギュアだけじゃなくて他のお掃除にも使えそう!
テレビやデジカメなどの黒物家電や、パソコンの画面・キーボードの掃除にも便利よ~
1,500円前後で買えるから、1本持っているとフィギュアのお手入れが楽になるわっ。
ベタつき、汚れのお手入れ方法
「久しぶりにフィギュアを触ったら、ベタついていた!」という事態に見舞われている人も少なくありません。
多くのフィギュアはポリ塩化ビニル(PVC)という素材で作られていますが、製造過程でPVCを柔らかくするために可塑剤(かそざい)という薬品が使用されています。
この可塑剤は少しずつ気化していきますが、ディスプレイケースなどの密閉された場所に保管していると気化できなくなり、フィギュアのベタつきが起こるのです。
もしベタつきが起こってしまった時は、ウェットティッシュで優しく拭き取ると取り除けることが多いですが、「ベタつきがひどい」「ホコリや汚れもついている」という時は下記の手順で洗ってみましょう。
正しいフィギュアの洗い方
1.洗面器にお湯を張る
まずは洗面器や洗面台に、ぬるめのお湯を張ります。
手垢の黒い汚れを落としたい時は高めの温度が良いですが、熱いお湯はフィギュアが変形したり、塗装が落ちやすくなってしまいます。
お湯の温度は35~38度を目安にし、高温になりすぎないように注意しましょう。
2.お湯に洗剤を溶かす
ぬるま湯に洗剤を溶かし、よく泡立てて洗浄液を作ります。
この際、洗剤として使用するのは酸性・アルカリ性どちらの汚れも落とせる「中性洗剤」が良いですが、キュキュットやヤシノミ洗剤などの食器用を使うのがベストです。
もし食器用中性洗剤がない時は、洗顔フォームやボディーソープでも代用できます。
3.フィギュアを浸けて洗う
手順2で作った洗浄液の中に、お手入れしたいフィギュアを浸けましょう。
数分ほど待つと汚れが浮き出てくるので、指の腹で優しくこすり洗いをしてください。
この際、毛先の柔らかいブラシやスポンジなどを使うと細部の汚れが落ちやすくなりますが、メラミンスポンジや歯ブラシ、目の粗い布を使ってしまうと塗装が剥げたり傷ついてしまうので、使用道具は注意して選んでください。
4.すすいで乾かす
綺麗な水でよくすすぎ、タオルで水気を優しく拭き取ってから、乾かします。
フィギュアは熱に弱いので、乾かす時にはドライヤーや浴室乾燥を使用せず、必ず自然乾燥を行ってください。
また、乾ききるまではホコリが付着しやすいため、扇風機やドライヤーの冷風なども避けましょう。
フィギュアを洗うのって、思っていたより簡単ね!
私は熱いお湯が苦手だけど、この方法ならいつでも気軽に行えそうだわ。
フィギュアが乾いたら、仕上げにウェットティッシュで拭くとより一層綺麗になるよ~
いつものお手入れはもちろん、買取前にもぜひやってねっ!
洗っても落ちない汚れはどうやって綺麗にする?
洗剤で洗ってみたけれど気になる汚れが取れない時は、部分的にお手入れをしてみましょう。
汚れの原因や性質、フィギュアの素材によってお手入れ方法が異なるので、よく読んでからトライしてみましょう。
消しゴムで汚れを擦る
気になる部分を消しゴムで擦るだけで、汚れを綺麗に取り除けることがあります。
汚れ落としの効果はそれほど強くないため、付いたばかりの軽い汚れに向いています。
この方法はどの様な素材に対しても使用できるため、最も安全な汚れの落とし方です。
黒くなった消しゴムを使うと、逆に汚れをつけてしまう危険性があるため、必ず新品の消しゴムを使い、汚れたら削って使いましょう。
消しゴムを擦る時に力が加わるため、面積の広い部分に行うのがオススメです。
繊細なパーツは折れてしまう可能性があるため、注意深く行いましょう。
木工用ボンドに汚れを吸着させる
ラバー素材の汚れ落としに効果的な方法ですが、素材によってはフィギュアにも応用することができます。
木工用ボンドをたっぷりと乗せて6~12時間ほど放置し、しっかり固まってからやさしく剥がすと、汚れがボンドに付いて剥がれます。
ボンドを剥がす時にフィギュアを傷つけてしまったり、ボンドの剥がし残しがないように注意しましょう。
ポリ塩化ビニル(PVC)素材のフィギュアの汚れには、あまり向いていないようです。
ボンドを剥がす時にフィギュアに力が加わるため、スケールフィギュアなどの繊細な形のものには不向きです。
また、細かい箇所にボンドをつけると、取り残しの原因にもなります。
アルコールをつけて擦る
実は意外にも、アルコールにフィギュアの汚れを落とす効果があります。
アルコールは油に馴染みやすく、皮脂などの汚れを綺麗にしたい時に活躍します。
しかも、頑固な汚れにも強いため、消しゴムやボンドで落とせなかった汚れを落とせる可能性があります。
フィギュアのお手入れで使用する時は、綿棒やコットンに染み込ませ、汚れた部分を優しくこすりましょう。
ただし、汚れを落とす力が強い分、フィギュアの塗装を剥がしてしまう危険性が高いというデメリットもあります。
素材自体に色が付いている成型色のフィギュアは問題ありませんが、塗装して作られているフィギュアに使う時は注意が必要です。
アルコールってドラッグストアや通販で購入できるけど、確かいくつか種類があったわよね。
フィギュアの汚れ落としには、どんなタイプのものを選べば良いかしら?
商品にはアルコールじゃなくて「エタノール」って書いてあるんだけど、汚れ落としの効果が一番強いのは、純度の高い「無水エタノール」だよ~
もし、除菌・消毒の効果が欲しい場合は、お水が少し混ざった「消毒用エタノール」を選んでねっ!
買取査定の前は必ずお手入れを
フィギュアのお手入れは普段から行うことで綺麗さを保つことが出来ますが、買取店を利用する時は査定の前に一度お手入れを行いましょう。
査定ではどれだけ綺麗な状態かが買取価格に影響するため、少し時間をかけてお手入れをしておけばより高く売れる可能性があります。
ただし、お手入れから時間が経ってしまうとホコリや汚れがつきやすくなってしまうため、査定の直前にお手入れする様にしてください。
宅配買取を利用する場合は、お手入れをしたらすぐに箱に入れて梱包し、速やかに買取店へ発送しましょう。
発送までに少し日が空く時は、緩衝材に包んでおくだけでも構いませんので、フィギュアや箱が汚れない様にしてください。
未開封品はお手入れ不要!
フィギュアは箱に入れっぱなしの状態だと、可塑剤の影響によってベタつきが起こりやすいため、「買ったまま開けていないフィギュアも、お手入れしてから売ろう!」と考える人が多くいます。
ここで注意したいのが、未開封品は開けてしまうとそれだけで価値が下がるという事です。
フィギュア買取では未開封品の評価が非常に高く、開封しているかどうかだけで査定額が変わってしまいます。
確かに、中のフィギュアはベタついているかもしれませんが、査定では未開封品を開けることはほぼありませんので、外箱の周りのホコリを払うだけで充分です。
お手入れはせずに未開封の状態で査定してもらうと、高価買取につながります。
フィギュアのお手入れは簡単!査定前にも行って高価買取に
水で洗えるフィギュアは、基本のお手入れが難しくないため、普段から行っておけば綺麗な状態をより長く保つことが出来ます。
注意したいのは部分的な汚れを落としたい時で、力の入れすぎや塗装の剥がれなどに気をつける必要があります。
どうしても落ちない汚れは無理に落とさず、出来る範囲でメンテナンスを行いましょう。
フィギュア買取では綺麗な状態の方が高く売れるため、査定の前のお手入れは必須です。
一度でも開けたことのあるフィギュアは、査定の前に時間を作り、最後のお手入れをしてあげましょう。